スナップショットのバックアップとは?

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スナップショットとバックアップは、データのコピーを作成する2つの異なる方法であることを理解することが重要です。

スナップショットは、従来のバックアップコピーとは異なります。スナップショットとは、オペレーティングシステム、ソフトウェアアプリケーション、ディスクから取得した特定の時点でのデータのコピーのことです。スナップショットは特定の瞬間におけるデータの正確な状態をあらゆる設定と一緒に取得し、これをバックアップと復旧のプロセスに不可欠な部分として使用される記録として保存します。

たとえるなら、特定の瞬間にデバイスや仮想マシン (VM) に保存されている内容の写真を撮るようなものです。堅牢なバックアップと復旧戦略を有する組織では、自然災害、人為的ミス、サイバーリスクを軽減するために、短期的なデータ保持の重要な要素としてスナップショットを活用する場合が多く見られます。

スナップショットの用途とは?

スナップショットは通常、オペレーティングシステム、サーバー、仮想マシン (VM)、ディスクをきめ細かいレベルで迅速にリストアするために使用されます。

組織が短期と長期のデータストレージ要件の両方を満たすには、スナップショットコピーと長期のバックアップソリューションの組み合わせを含む、包括的なバックアッププロセスと戦略が必要になります。

スナップショットコピーは短期の復旧シナリオでは最も効率的で、多くの場合、データの損失、破損、システム障害が発生した際の即時復旧オプションとして使用されます。バックアップ時点のすべてのデータを凍結するイメージで、特定のKnown Good State (既知の適切な稼働状態) まで迅速かつきめ細やかな単位で復旧することができます。バックアップへすばやくアクセスできるよう、スナップショットコピーは元のシステムと同じ場所に保存することができますが、一部の災害復旧シナリオでは有用性が限定されます。また、セカンダリデータセンターやクラウドなどのセカンダリロケーションにオフサイトで保存することもできます。セカンダリロケーションは、自然災害、サイバー攻撃、サイトレベルの障害など、局所的なインシデントからのデータ保護を強化します。

スナップショットの一般的な用途は次の通りです:

  • ポイントインタイムリカバリ: トランザクション量の非常に多いデータベースやアプリケーションなど、定期的な高速バックアップが必要な環境で使用されます。
  • 迅速なリカバリ: データを特定の時点に復旧できます。たとえばVM環境では、迅速なデータの復旧やレプリケーションの目的でスナップショットを使用します。
  • 容量の効率化: スナップショットのコピーにより、ストレージ使用量を最適化できます。重複排除や増分スナップショットといった最新のスナップショット技術では、必要なストレージ容量を最小限に抑えることができます。
  • テストと開発: スナップショットは、テストや開発目的のための信頼性の高い一貫性のあるデータセットを提供します。また、日々のワークフローを中断することなく開発を進められるようにするデータのクローンを無制限に提供します。
  • バックアップと復旧: データセンターではデータ保護や災害復旧のためにスナップショットコピーを使用し、既知の正常な状態へ人訴億に復旧することができます。

スナップショットの仕組みとは?

一日中更新される長いレポートを、さまざまなチームや個人と一緒にオンラインで共同作成することを想像してみてください。スナップショットは、任意の時点の状態でそのレポートのコピーを作成し、その時点のコピーを作成するようなものです。多くの場合、誰かが元の文書に変更を加え、変更点を定期的に保存します。その後、定期的にスナップショットを作成しますが、各スナップショットでは、前回のスナップショット以降に変更されたデータのみをコピーします。

では、誰かが誤ってセクションを削除してしまった、あるいは技術的な不具合ですべてのレポートが失われたとします。スナップショットがあれば、最初からやり直す必要はありません。ユーザーは、最新のコピー、もしくは最後の既知の正常なコピーをリストアするだけです。作業が失われるのは、最後のコピーを作成した時点以降に限定されます。

スナップショットのメリットとデメリットとは?

スナップショットの主なメリットは、非常に迅速かつ高頻度で作成でき、何らかの問題が発生した場合にファイルやデータを迅速かつ簡単に復旧できることです。データは、正常な状態であった特定の時点にリストアすることができます。これにより、組織は大量のデータを定期的にバックアップし、技術、自然、人為による問題にかかわらず、重要なデータを失うリスクを最小限に抑えることができます。

他にも、次のようなメリットがあります:

  • スナップショットは迅速に作成でき、比較的小さい容量です。スナップショットを作成すると、時間を節約し、本番環境のサーバーを中断することなくバックアップを作成することができます。
  • スナップショットはアプリの可用性を向上させ、システム停止からの迅速な復旧、大量データのバックアップのシンプル化、データ損失リスクの最小化を可能にします。
  • スナップショットは、バックアップウィンドウの必要性を減らし、結果として総所有コスト (TCO) を削減するようにスケジュールすることができます。
  • スナップショットでは、ファイルや関連情報が同じ時点で一緒に保存されるなど、一貫した方法でのデータの取得が保証されます。これにより、一貫性のないデータや不完全なデータのバックアップが防止されます。
  • スナップショットから即座にサーバーのリストアを開始できるため、ダウンタイムやビジネスの中断を最小限に抑えることができます。

ただし、スナップショットには次のようなデメリットもあります:

  • スナップショットは通常、元のデータと同じストレージデバイスネットワーク上に保存されるため、どちらかに何らかの問題が発生した場合、ソースシステムやデータだけでなくスナップショットも失うリスクがあります。
  • サーバーのスナップショットが増えすぎると、システムが遅くなります。

スナップショットとバックアップの違いとは?

スナップショットという言葉はバックアップという言葉と同じ意味でよく使われますが、機能は異なります。もちろん、どちらもシステムやデータのコピーを作成しますが、その方法が違います。

  • バックアップファイルにはファイルシステムのみが含まれます。スナップショットは、さまざまな種類のシステムで作成できます。これには、ファイル、アプリ、設定などが含まれます。
  • バックアップは通常、元のデータとは異なる場所 (または複数の場所) に保存され、災害時にも安全に保持されます。スナップショットは、元のデータと同じ場所に保存されます。
  • バックアップは長期保存用です。一方スナップショットは一般的に、個人またはチームが同一ネットワークにあるサーバーの非常に直近のバージョンを復元する必要がある場合に役立ちます。
  • バックアップには、バックアップの開始時と終了時に差異が生じる場合があります。スナップショットは、特定の時点の状態を正確に捉えるシステムの静止画のようなものです。
    バックアップを作成するプロセスは時間がかかり、面倒です。スナップショットの取得は一瞬で、バックアップよりもかなり短い時間で完了します。
  • バックアップのリストア時間は、バックアップするデータの量によって異なります。スナップショットは、スナップショット取得時の状態にサーバーを迅速に戻すことで、サーバーを迅速にリストアするために使用できます。

スナップショットとデータバックアップは多くの場合、データを包括的に保護するために併用されます。実際、データスナップショットとバックアップ技術を組み合わせて使用するこの種のハイブリッド戦略は、データ保護サイバーレジリエンスにおけるベストプラクティスとして広く認識されています。

Cohesityとスナップショットコピー

今日のビジネスは、24時間365日稼働しています。組織は、そのごくわずかな時間でもデータへのアクセスを失う余裕はありません。つまり、目標復旧時間 (RTO) と目標復旧時点 (RPO) は絶対に最小化しなければなりません。

Cohesityのデータセキュリティとデータ管理プラットフォームは、SnapTree™と呼ばれるCohesityが特許取得済みのスナップショット技術を、次のような堅牢な継続的データ保護を実現するための基盤として使用して設計されています:

  • 誤って削除したファイル、アプリケーションのクラッシュ、データの破損を原因とするデータの損失に対する保証を提供
  • 長期間のデータ保持でコンプライアンスと要件に対応
  • Webスケールの分散型プラットフォームでRPOとRTOを最小化

Cohesityはスナップショット技術を革新したため、従来のスナップショット製品とは大きく異なります。まず、従来のストレージソリューションでは、Copy-on-Write/Redirect-on-Writeのスナップショット技術を使用してデータのコピーを作成しています。これらのファイルシステムのスナップショットは、一連のデータに加えられた変更を追跡するチェーンを形成します。これは、スナップショットにデータのコピーを保存するための基盤です。

この手法を使用し、変更を取得する度にチェーンに新たなリンクが追加されます。これらのチェーンは、スナップショットを取得する度に大きくなります。つまり、システムは毎回データにアクセスするためにチェーンをリンクし直す必要があるため、要求に対するデータの取得時間も長くなるということです。これは非常に非効率的なプロセスで、今日のデジタルビジネスで求められるより短いRPOやRTOの指標には対応できません。

一方、CohesityのSnapTree技術では、Redirect-on-Writeよりも高速で拡張性の高い、DROW (Distributed-Redirect-on-Write) のスナップショットメカニズムを採用しています。この設計は書き込み性能に最適化されているため、どの変更も新しいブロックにリダイレクトされます。さらに、すべてのノードがこのプロセスに参加することで、Cohesityクラスターの拡張性要素を活用します。

Cohesity Data Cloudプラットフォームの一部として利用可能なSnapTreeは次のようなメリットを実現し、以下の点で組織を支援します:

  • RTOウィンドウとRPOウィンドウを90%以上低下することで、より高速なバックアップとリストアを実現
  • 即時の復旧やクローンが行えるようバックアップをすぐに利用可能にすると同時に、最大限のデータ削減を保証する、成長に合わせて支払う拡張性の獲得
  • 複数のデータコピーによるストレージの増加を抑制してTCOを削減
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