1925年創立のShumaker, Loop & Kendrick, LLPは、弁護士260名、パラリーガル50名、従業員500名以上を擁するフルサービスのビジネスローファームで、オハイオ州トレド、コロンバス、フロリダ州タンパ、サラソタ、サウスカロライナ州チャールストン、ノースカロライナ州シャーロット、ミシガン州ブルームフィールドヒルズに7つの拠点を構えています。

米国の法律事務所上位200位に名を連ねるShumakerは、個人、中小企業、医療機関、非営利団体、Fortune 500企業、国際企業を対象として、質の高いリーガルサービスを提供する一流ローファームです。同事務所のミッションは、クライアントのスケジュールと予算に沿って対応し、結果を重視して、クライアントが常に先回りできるようにすることです。

課題

Shumakerのメインデータセンターはオハイオ州トレドに、災害復旧 (DR) 施設はミシガン州にあります。Shumakerには計6つの拠点があり、特にデータ復旧の点で非常に高額かつ管理がしづらくなっているレガシーのインフラソリューションが多くありました。

さらに、近年の買収を考慮すると、さまざまなエンタープライズプラットフォームと簡単に統合できるソリューションの特定が欠かせなくなりました。ITチームはデータ管理プロセスのことを「うまく機能しない巨大なモンスター」だと話していました。また、同事務所の管理するデータ量は不規則に変動することが多いため、ピーク時のライセンス費用が高額なオーバープロビジョニングを引き起こしていました。

データの復旧は面倒で、時にはひとつのVMの復旧に2日かかることもありました。既存のソリューションにはChange Block Tracking (CBT) がなかったため、データのバックアップは最大で24時間もかかりました。データレプリケーションについては、以前のソリューションのうちのひとつでプロセスを処理するためだけに、専用の回路を購入しなければなりませんでした。

解決策

より冗長でモダンな環境を実現するため、過去数年間でShumakerはITインフラストラクチャ全体で改革を実行し始めました。現在、Pure Storageへの移行、DR施設へのCisco UCSブレードサーバーの導入、単一のデータ管理ソリューションへの移行を行っています。

EMC、CommvaultRubrik、Veeam、Veritasのソリューションを検討した後で、ShumakerはCohesityを導入して単一のWebスケールデータ管理プラットフォームを実現しました。Shumakerでは、バックアップと復旧、長期保存、クラウドでのアーカイブにCohesityを使用していますが、ファイル共有を管理するために、ファイルとオブジェクトにも近日中にCohesityを導入することを予定しています。Cohesityは現在、一部の施設でNASとして使用されており、Shumakerは物理NASをVM環境に移行することを目指しています。ITチームはCohesityのインターフェイスから、VMのバックアップ、Cohesityのセカンドクラスターへのデータレプリケーション、バックアップのリストアを行い、その後Zertoに切り替えてリストアされた変更点を直接同期することで、シンプルな管理を実現しています。

結果

Cohesityを導入して以来、Shumakerでは環境全体で大幅な改善がみられています。Cohesityのおかげで3つの煩雑なソリューションをWebスケールのデータ管理プラットフォームひとつに統合することができ、時間とリソースも即座に削減できました。

以前の環境ではディスクを読み取らなければならなかったため、同時にバックアップを実行することはできませんでした。バックアップ間のChange Block Tracking機能を使うことで、以前は最長32時間かかっていたExchangeのバックアップが、データ量が多くなってもたったの5分になりました。Cohesityは15PiBものソースデータをバックアップしながらも150倍超のデータ削減を行うので、対象の物理容量は97TiBしか使用されません。以前のデータ復旧プロセスは非常に複雑なものでしたが、今はCohesityのグローバル検索機能があるため、ファイルやフォルダーを簡単に検索し、以前はデータの検索だけにITチームが最長1時間もかけていた復旧が、ほぼ瞬時に行えるようになりました。

ShumakerはCohesityを利用することで、AWSやKroll OntrackとのAPI連携を活用し、データ管理をシンプル化してインフラを一か所で確認することができています。また、Cohesityを長期保存用のクラウドにも活用し、月に一度フルバックアップをAWSにアップロードして、6か月間データを保持しています。同事務所はKroll経由でCohesityを使ってSharePointアプリケーションのバックアップも行い、Microsoft Exchange向けのプラットフォームも活用しています。現在は、オンプレミスをExchange 2010からExchange 2016へ移行中です。Shumakerは、Cohesityで約900のメールボックスをバックアップしていますが、バックアップ時間は32時間から約20分まで短縮されました。また、Cohesityではバックアップを1日に複数回実行可能になったため、Exchangeのログを切り捨てることで容量効率が向上し、Exchangeの使用容量を削減することができています。

Cohesityのポリシーベースの管理のおかげで、ITチームは、アクセス管理用ロールの設定、データ保持に関するSLAの確立、AWS向けのポリシーの設定、RPOとRTOの明確な特定ができるようになりました。また、Cohesityのデータレプリケーションによって差分が排除され、環境全体の増分バックアップが90%以上短縮されました。SQLバックアップのRPOが大幅に短縮されたことで夜間に8時間もバックアップ枠を確保する必要がなくなり、本番環境に影響を及ぼすことなく日中にバックアップを実行できるようになりました。

「Cohesityは、新たな方法でのデータ活用法を示してくれています。ひとつのWebスケール型データ管理プラットフォームを使うことで、私たちはバックアップと復旧にかかる時間を90%以上短縮しただけでなく、Cohesityには大量データの断片化を処理する別の手段となることも期待しています。Shumakerはデータをクラウドに移行し、NASのスケールアウトにCohesityを採用することで費用を抑え、Exchangeやその他のアプリケーションにデータ管理ポリシーを設定できるようになります。Cohesityなら、データ管理のすべてがより簡単になります」とHolzhauer氏は話します。

Cisco UCSブレードサーバーを追加導入した後は、5つのリモートオフィスにもCohesityを導入し、非常に低コストで同一UIを通じてバックアップと復旧をミラーリングすることを予定しています。さらに、CohesityからNASを実行することで、SANの拡張ニーズを排除して大幅なコスト節約を実現し、将来的には複数のリモートオフィスでのファイル共有にもCohesityを活用することを目指しています。

主要な利点

  • 3つのプラットフォームをひとつのインターフェイスに統合して完全なデータ管理を実現
  • Exchangeのバックアップ時間を99%削減
  • 150倍以上のデータ削減率
  • CAPEXとOPEXの削減 (高額なライセンス料や今後のSANに対する支出の排除、スタッフを解放して他のプロジェクトに従事できるようにすることを含む)

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